光と影のデリゾール 中東旅行 5日目

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時差ぼけがまだ解消されていないのか、例によって目覚めたのは早朝。
いい機会と考え、早朝のPalmyra遺跡を見に行ってみた。考えてみると同じ遺跡の朝・晩の風景を見るのは始めてかもしれない。

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一瞬の美しさだった。薄暗い中に陽が差し始め、柱の色が変わっていったかと思うとあっという間に昼の顔へ。瞬く間に世俗の中に取り込まれていく印象であった。日没時の美しさが右肩上がりに増していき、その後ゆっくりと余韻を楽しむかのように終わっていくのと対照的。時間帯でいろんな顔を見せるということ=時間帯を変えて遺跡を見る価値がある。

帰りに市場で葡萄を買い、部屋で食べながら今日のプランを練る。

正直、北東シリアにはこれと行った有名どころはないのだが、どうしても見たい場所があった。
ユーフラテス川。
小学生の頃から頭に刻まれている川。それが半日圏内の所にある。この機会を外したらいつ行けるか分からない。向かうことに決めた。目指す街はユーフラテス川辺のデリゾール (Dayr Az Zawr)。
郊外のガラージュまで向かい、バスに乗り込む。

Damascus→Palmyraのバスとは異なり、上等とは言い難いバス。それでも10年前のインドや中国の超キリバスに比べると段違いにいいのだが。ただ、小さくてぼろバスであるだけあり、またシリア人の親切さも相まってバスの中の雰囲気は非常に楽しい。唄あり、賑やかな会話があり、いつの間にか助手席に移動させてもらい水やコーヒーをもらい、楽しみながらデリゾールに向かった。

昼日中にデリゾールに到着。ついた雰囲気はほこりっぽい普通の田舎町。

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そしてとにかく暑い。
宿までは歩いて15分から30分位とのことなので歩くことにする。
遮るもののない日の中を歩くこと10分位で街中に到着。 通りの向こうからガリガリに痩せた子供達が手を振ってくる。こちらも軽く手を振り歩き続ける。ここまではいつもの風景なのだが、、、何かがザックにぶつかる。???。足下を小石が転がっていった。石??? 何? この子供達は石を投げるのか??? 敢えて無視して歩いていったところそれ以上は何事もなく終わったのだが、、、

見つけた宿はAl-Forat and Al-Jaziera Hotel。シングルで300SP。ドミトリー等はないとのことだったのでこれで妥協し荷物を置く。そしてユーフラテス川!

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上流に位置しているだけあり、川幅はそれほど広くない。
それが故に、この川の行方が想像できて、何だかちょっと感傷的な気分になる。
そして、またこの川にかかっている橋がなかなかな洒落た吊り橋。

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そして事件発生。
先程の子供とは違うが似たように痩せた子供達の群れが出現。振り返ると子供というよりもはや餓鬼という表現が一番しっくり来る。

自分のことを指さしたかと思いきや石を投げてくる、無視していこうとするとさらに石を投げつけてくる、半分切れて振り返り一歩踏み出すと、まさに蜘蛛の子を散らすように散っていく。そしてまた投石。かなりむっときて、声を出して詰め寄る。一応身はひくもののまた同様の経過。挙げ句の果ては腕までつかんでくる。こちらも腕をつかむ。力を入れる、、、

幸いそこに恰幅の良いシリア人家族が通りがかり餓鬼を怒鳴りつけ、追っ払ってくれた。身なりが完全に異なり、餓鬼共はおそらくはスラム街のようなところの出身なのだろうか? それにしてもまさに獣であり、子のような集団にはこれまで何処でも出会ったことがない。いったい何なのか? 非常に気分が悪くなりいったん宿に戻った。

途中の店で買ったシュワルマが美味だったこともあり、やや気分が落ち着く。また気分転換のためにシャワーを浴びたこともあり、もう一度黄昏れのユーフラテス川に向かった。

餓鬼共がいませんようにと心の底から願いつつ、、、

幸い餓鬼共は何処かに消えており橋の上は夕陽を楽しむ地元の人たちで賑わっていた。

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会話を楽しむ人、魚釣りをする人、ぼーっと川を見ている人、川に飛び込む(!)若者達、、、
皆、思い思いに橋の上を楽しんでいた。
それらを見届け、そして眠りにつかせるように夕陽が全体に光を与えながら沈んでいこうとしていた。

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